[社説]韓国戦争を思う (東亜日報 2006/06/24) 1950年6月25日午前4時、北朝鮮の人民軍は南北軍事境界線の全域にわたって、奇襲的に南侵を図った。皆が眠りについていた日曜日の未明、タンクの轟音と砲声が南側の静寂を破った時、韓国軍は3分の1が外出中だった。金日成(キム・イルソン)は、旧ソ連の全面的な支援の下で、緻密な準備をした上で、同日、奇襲的に侵略してきたのだ。ほとんど無防備の状態だった李承晩(イ・スンマン)政府が右往左往している間に、人民軍は3日でソウルを占領し、1ヵ月で洛東(ナクドン)江まで押し寄せた。 当時、ダグラス・マッカーサー国連軍司令官が仁川(インチョン)上陸作戦に踏み切ることで、韓国は国家としての存在を維持することができた。あの時、上陸作戦が失敗していたら、大韓民国は世界地図から消えていたかも知れない。韓国戦争は、三百万人の民間人死傷者と1000万人の離散