大阪府の松井一郎知事は14日、府庁で記者団に対し、18歳未満の子どもに対する性犯罪前歴者に居住地の届け出を義務づける全国初の条例案を、来年2月府議会に提案する方針を表明した。 府として、臨床心理士や精神科医によるカウンセリングなどを通じて前歴者の社会復帰を支援し、再犯防止につなげるとともに、子どもを犯罪から守る狙い。 松井知事は「(新たな)被害者を出さず、一人で立ち直るのが難しい人が再犯に走ることのないようにする手立てだ」と述べた。 府青少年健全育成審議会の部会が13日、居住地届け出の義務化を求める報告書をまとめており、府は今後、この報告書を基に条例案の策定に着手する。 18歳未満の子どもへの強姦(ごうかん)や強制わいせつ、児童ポルノ製造などに関わった前歴者に対し、出所後5年間、府への居住地届け出を義務づける見通しで、違反者には過料など行政罰を科すことも検討する。