大阪府立高での再任用を希望する教諭に、卒業式での国歌起立斉唱の職務命令に従うかどうかの意向を選考時期に確認したのは不適切だとして、大阪府商工労働部が府教委に口頭で改善要請を行っていたことがわかった。就職差別をしないよう企業などを指導している商工労働部がこうした改善要請をしたのは初めてという。 府立高校教諭は60歳で定年を迎え、年金支給は65歳からのため、多くの教諭が退職後に再任用されている。 府商工労働部などによると、校長が1月24日、定年を迎える60歳男性教諭に「起立斉唱の命令を含む上司の職務命令に従うかについて『はい』か『いいえ』で答えよ」と質問した。教諭は「生徒にも(就職で)そのような違反質問には答えないように指導している私たちが答えることはできない」と回答したという。