新型コロナウイルスのように、ウイルスは生物に次々に感染し数を増やしていきます。 といっても生命活動を行っているわけではなく、大半の種の遺伝情報には、ただ「増殖命令」が記されているだけです。 ウイルスは空気中だけでなく海中にも存在し、その数は「1ミリリットルあたり1億個」だとも言われています。 しかし、ウイルスが海の生物を狩りつくすことはありません。 何かが作用して、ウイルスの破局的繁殖が防がれていたのは確かですが、その正体は不明でした。 ですが今回、オランダの海洋研究者によって「ウイルスを狩る生命」の存在が明らかになりました。 いったいどんな生き物たちが、海のウイルスを駆逐していたのでしょうか? 研究内容はオランダ国立海洋研究所のジェニファーE.ウェールズ氏らによってまとめられ、3月23日に学術雑誌「Nature / Scientific Reports」に掲載されました。