「2022年に開業する。完成すれば街の交通が大きく変わる」――。 とチカラを込めて語ったのは、栃木県宇都宮市で副市長を務める吉田信博さんである。吉田さんは新潟市のBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)導入で活躍し、その手腕を買われて宇都宮市にやって来たのである。 その吉田さんが現在取り組んでいるのは、宇都宮市と芳賀町が計画しているLRT事業(以下、宇都宮LRT)だ。LRTとは、ライトレールトランジット(Light Rail Transit)の略で、高性能な軽鉄道(路面電車など)を用いた交通システムのこと(車両のことは「LRV」と呼ぶが、本記事では車両のことを含めて「LRT」とする)。バスと比較して車両の騒音や振動が少なく、車両の床が低く乗り場との間に段差や隙間がほとんどないので、一般的に「乗りやすい構造」と言われている。 「LRT」ってあまり聞き慣れない言葉かも
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