2024年、『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史――サブカルチャー雑誌がつくった若者共同体』を出版した社会学者の富永京子。「ほんとうに若者たちは政治に無関心なのか?」という問いのもと、読者投稿を中心とする1970〜80年代の伝説的なサブカルチャー雑誌『ビックリハウス』の膨大なテキスト研究から、当時の若者と政治、社会運動との距離感を探っている。 今回はその著書を中心に、当時といまの共通点をはじめ、政治を「おもしろネタ」として昇華する功罪や、ジェンダーの課題についての姿勢から見えてきたことなど、縦横無尽にたっぷり語ってもらった。 昨夏に出版された『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史――サブカルチャー雑誌がつくった若者共同体』。「聞くCINRA」の収録ではまず、「まだ読まれていない人もいると思うので」と、MCの南麻理江がまとめた「この本のここがすごい! 3つのポイント」の紹介から始まった。
