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ブックマーク / georgebest1969.typepad.jp (5)

  • 漢方とエビデンスの地平

    御礼。 書は大変面白く読ませていただいた。ただ、どうも日の漢方診療のトップランナーたちはEBMあるいはエビデンスについて、根的に誤解しているように思う。 要するに、EBMにおいてWhyとかHowとかはどうでもよいのだ。大事なのは、What, How much, How many, Which といった「ぶっちゃけ」な問題ばかりである。EBMは「なんでそうなるの?」というタイプの疑問には常に沈黙する。その答えるところは、(理由はよく分かんないけど)「どちらの治療がベターか」「何が最適な選択しか」といった、ぶっちゃけな回答ばかりである。 それは、実は漢方診療に親和性が高い。複数の生薬(そして背後にはさらにたくさんの化学物質)が絡む漢方診療において「なぜじゃ」「どうしてじゃ」といった間寛平的疑問に答えるのは困難である。でも、実はEBMもそうであり、EBMが「なぜじゃ」「どうしてじゃ」と

    漢方とエビデンスの地平
    neko73
    neko73 2013/05/22
    "21世紀の現在、知性の証は知識の総量ではない。それはどんなに頭の良い人間でもコンピューターにはかなわない。大事なのは、既知と無知の境界線を明確にすることだ。"
  • 読売新聞らは被害者だったのか?

    iPS細胞を用いた臨床試験絡みの捏造問題で、読売新聞ら複数の報道機関が誤報した件が問題になっている。読売編集局長は「おわび」の文を発表した。 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121013-OYT1T00115.htm?from=popin しかし、 (引用)京都大の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞することが決まった直後で、難治の病に苦しむ患者さんにとって「夢の治療」を身近に感じられる記事だったに違いありません。社には、読者の方から「心強く勇気付けられた」という声も届きました。(引用終わり) と、患者さんのニーズがあったから、やむを得ない事情もあった、、、、同情の余地あり的なニュアンスのコメントもあるし、 (引用)自ら紙記者に売り込んできた東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」を称 する森口氏は、口頭での発表を予

    neko73
    neko73 2012/10/16
    "研究者が自身のアピールのためにメディアを活用し、メディアは原著論文を読む能力の欠如を研究者のエゴにより補填されている。このような共犯関係は、いわば利益相反に抵触する。"
  • 楽園はこちら側

    海外事情」に寄稿した文章です。許可を得てこちらに転載します(初稿)。書いたのは昨年12月なのでデータはやや古くなりましたが、「総括」なので、内容は特に問題ないと思います。御覧ください。 緒言 日の新型コロナ対策を「総括」、すなわち総合的なパースペクティブからまとめようとしたものが過去に2つ存在する。一つは、書籍になった「新型コロナ対応/民間臨時調査会 調査・検証報告書」[1]であり、もう一つは、政府が招聘した新型コロナウイルス感染対応に関する有識者会議が出した「新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について」[2]である。 しかし、前者はどちらかというと「証言集」に近く、やや厳しい言い方をすれば、「個人の感想」集であり、属人的なものだった。データ解析、ファクトの解析には乏しかった。後者については政府に依頼されて役人が突貫工事でまとめたも

    楽園はこちら側
    neko73
    neko73 2012/05/04
    "以下は、「新型うつ」バッシングを意図したものではない。そういう文脈でお読みにならないことを希望する。"うつとは逆の性質なんじゃないか?という話か。
  • ウソと二枚舌とゼロリスク

    部屋とワイシャツと私、みたいなタイトルになっちゃった。 西條剛央さんから、被災地でノロウイルス感染症が流行しているとき、そこに支援に行けるか、という質問を受けた。 行ける、と僕は回答する。 ノロウイルスは水や物などを介して、「触る」ことで手から他者に感染する。これを接触感染という。このパターンでの感染が、ノロではほとんどだ。もし、支援が「医療や介護」が目的でないのなら、ウイルスを排泄している患者に触れなければ、リスクはかなり小さい。無症状でウイルスを有している潜伏期にあるものもいるかもしれないが、彼らから感染するリスクは相対的にはかなり小さい。下痢したり吐いたりしている人に触らなければ、通常の支援はできますよ、というのが僕の回答。 とはいえ、「厳密に言うと」この回答は正しくない。ときに、ノロウイルスは吐物がミスト化して吸い込むことで感染する事例もあるからだ。そういうことを考えるとマスク

    neko73
    neko73 2011/04/14
    現実に対処する為には相手によって違うことも言う。対機説法的。
  • 映画「玄牝」

    河瀬直美監督のドキュメンタリー「玄牝(げんぴん)」を観た。自然分娩を推奨する愛知県岡崎の吉村医院での妊婦さんたちを撮っている。 作品の質については素人がどうこう言えることはない。あくまで個人的な見解だが、どうも映画にはのめり込めなかった。 理由1。やっぱ僕自身が医者なので、医療を撮ったドキュメンタリーに「照れ」が生じてしまう。ドキュメンタリーは一種のフィクションなので、医療現場にいる人のセリフも「カメラを前にした」セリフである。そこには一言のウソもない。ウソはないのだけれど、「うーん」とうなってしまうような、何か違和感がある。僕が「House」のような例外を別にして、フィクション、ノンフィクションにかかわらず医療系にどうしてもうまく感情移入できないのも、この自分の「照れ」が原因となっている。それに、島根の田舎育ちの僕としては、生命のメタファーとして使用された木々とか、茅葺き屋根の家とか、カ

    neko73
    neko73 2011/02/17
    "自分が正しい道を歩んでいるという確信を抱いた強いまなざし。僕は、医療の現場はもっとはにかんだり悩んだりしている情景の方がその本質に近いと思うし、毎日は実に悩みの連続である。"扱うものが生だからね。
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