1997年、『マスコミ市民』(12月号、マスコミ情報センター)に掲載された、内藤朝雄さんとノンフィクションライターの藤井誠二さんとの対談です。神戸少年事件から 学校の市民社会化を考える(上)の続きです。 ******************* 「神戸少年事件から 学校の市民社会化を考える(下)」 藤井 「教職員組合の講演に呼ばれるときに、今の子どもたちが見えなくなったと教師たちが言うんです。だから、藤井さん、話してくれって言う。でも、「見えない」状態ってある意味では、いいことじゃないかと思うんです。見えなくなっていいじゃないかと。先生たちっていうのは、なんで学校の外までみようとするのか。」 内藤 「「こころ」を見ようとするんだよね。」 藤井 「別に見えなくなって当然なんですよ。子どもは本当にいろいろな側面をもっていて、それは大人でも同じなんだけど、その人間のすべての行動を把握・監視していよ