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ブックマーク / tamenarazu.work (1)

  • 『アウトサイダーズ ラベリング理論再考』ハワード S.ベッカー,1963 ― 「逸脱」は誰が決めるのか

    「逸脱」は、社会学においてその成立当初から取り上げられてきた主題の一つである。社会学の関心が「社会秩序はいかにして可能か」という問いにある以上、その秩序を揺るがす逸脱行為に研究者が取り組むのは当然と言えよう。 しかし、社会学領域における大きな主題であるにも関わらず、逸脱研究が体系的に行われてきたとは言い難い。その原因の一つが、逸脱の定義づけの問題である。社会科学においては常に現象の定義が問題になるが、逸脱についてもそれは同様である。どのような行為を逸脱として扱うのか、その判断は人によってさまざまであり、共通の定義を見出すことは困難であった。 書が社会学史において重要な位置を占めるのは、これまで行われてきた逸脱の定義づけに一つの転回をもたらしたからだ。書でベッカーが提示するこのアイデアは、現在では「ラベリング理論」あるいは「レイべリング理論」などと呼ばれている。この理論がどのようなもので

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