40年前の今日に何をしていたのか、僕は明確に覚えている。 僕は平塚の忠実屋まで、予約していたファミリーコンピューターを受け取るために、嬉々として自転車を漕いでいた。 当時ゲーセン少年だった僕は、家でいくらでもテレビゲームが遊べる夢の8ビットマシンの登場に衝撃を受け、その発売を店頭チラシで知ってから、地道にこづかいを貯め続けていたのだ。 貧乏な中学一年生にとって1万4800円(消費税なんてなかった)は目も眩むほどの大金だったが、それが確実に効率の良い投資であることは明らかだった。 何かを予約して買うなんて初めてだったと思うし、僕は浮足立って家路についた。 こうして、グレーコードに四角ボタンの初期ロットファミコンを手に入れた僕は、同時に一本のゲームを購入した。 ファミコンのローンチタイトルなんて知っている人のほうが稀だと思うが、『ドンキーコング』、『ドンキーコングJR.』、『ポパイ』の3種類だ