「2008年9月は急に首相が辞めちゃったとか、そういうことも含めた日本の有り様を100年、1000年たっても(公文書として)見せてほしい」 福田首相は4日、内閣府で開かれた「公文書管理の在り方等に関する有識者会議」であいさつし、自らの退陣を引き合いに公文書管理制度の充実を訴えた。 会議は3月に発足し、日本の公文書管理体制の強化策を議論してきた。首相肝いりのテーマだったとあって、退陣表明後は表舞台に立つことを避けている首相も、4日唯一の公式日程として会議出席を組み込んだ。 ◇ 会議では、当初の予定通り、10月に最終報告をまとめる方針を確認した。しかし、関係者の間では「地味なテーマだけに次期政権では棚上げされかねない」との懸念も強い。 首相は「政権が代わっても、重要政策は変わらない」と強調したが、「言い出しっぺでありながら、完成を見ないままになった」と未練もうかがわせた。