大学入学共通テストの試験会場だった東大前の路上で受験生らが切りつけられ、現場付近を調べる警視庁の捜査員ら=東京都文京区で2022年1月15日午前、手塚耕一郎撮影 京王線特急での乗客襲撃事件、東京の焼き肉店における立てこもり事件、東大前刺傷事件……これらの無差別襲撃事件の容疑者である若者たちが語ったとされる言葉には、ある共通点が浮かび上がります。それは、自らの死を強く願っていたということです。静岡県で子どもたちの居場所作りをしているNPO法人「ゆめ・まち・ねっと」代表の渡部達也さんは、「他者攻撃欲求と自殺願望は表裏一体かのように見える」と指摘します。こうした事件を防ぐために、何ができるのでしょうか。渡部さんが出したある「答え」を紹介します。 自殺した男性を前に駆け巡ったさまざまな思い 「人を殺して死刑になりたかった」 「定職についたことがなく、ホームレス生活をしている間に生きている意味が見い