男と女。LGBTとストレート。誰もがみな「ありのままに生きたい」と思いながらも、“性の壁”はいまだ私たちの生活の前に大きく立ちはだかる。 その“壁”を打ち砕くヒントになるかもしれないと、モーリー・ロバートソンさんが注目したのが、ニューヨークのダンスコミュニティ「Kiki(キキ)」だ。情熱とエネルギーにあふれ、ネガティブなものを解放するという「キキの力」とは──? 「私のような有色人種のトランスジェンダーの女性が、自分らしくいられる場所なんてそんなに多くないから」 黒いジーンズにタンクトップをあわせた長身のジア・ラブ(26)は、腰まである栗色のエクステを触りながら、初めて「Kiki(キキ)」に参加したときのことを話してくれた。 「そこで私は、ありのままの自分でいられる空間だと感じたの」 ジアはブロンクスの母子家庭の出身で、母親は貧しいながらも、4人の兄妹とともに彼女を精一杯育ててくれた。子ど
![人種差別も性差別も「ダンスでぶっとばせ!」 | LGBTとストレートの壁を打ち砕く「Kiki」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/408b08f5e2f68a7030f472d6526631745ac2c05f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcourrier.jp%2Fmedia%2F2018%2F03%2F10030330%2FKIKI_pier.jpg)