オスロ、ロンドンから、およそ欧州らしくない映像が伝えられている。「多文化主義は失敗した」。欧州首脳が相次いで宣言する世相と無縁だろうか。 オスロの首相府ビルを爆破し、数多(あまた)の有為な若者を射殺したブレイビク容疑者は、ノルウェー政府の多文化政策を犯行動機の一つにあげている。膨大なネットへの書き込み文書には欧州の極右「同胞」への連帯感が表明されていたが、中でも頻繁に言及されていたのがオーストリア自由党だった。 イスラム系移民排斥を掲げ、ナチスの雇用政策を賛美したハイダー党首率いる自由党がオーストリアの連立政権入りしたのは二〇〇〇年のことだ。一九三〇年代の再来を想起させた事態に、当時のアナン国連事務総長は「歴史を知る者なら誰でも懸念を抱かざるをえない」と、異例の談話を発表。欧州連合(EU)は加盟国オーストリアに対し外交官受け入れ拒否の制裁措置を発動した。
ロンドンで大規模な暴動が起きて、日本でも報道されています。組織な暴動ではないようで、指導的な人物や政治的メッセージもなく、略奪や放火など暴力が繰り返されています。中心となっているのは若者たちで、ブラックベリーという最新式の高価なケータイ電話が情報拡散に使われているため、中心層は最貧困層ではないとみなされています。 もうすでにweb上では指摘がありますが、イギリスの都市構造は、数年前にパリで暴動が起きたフランスのものとは違います。フランスの場合は、郊外に移民・貧困層を住まわせる都市政策をとってきました。しかし、イギリスの場合は、ロンドンの中心部に散らばるようにいくつかの低所得層が集まって住むエリアがあります。このエリアに住む人々は、他地域に比べて失業率が高く、教育を受ける期間が短い傾向が社会学調査によってはっきりしています。これをインナーシティ問題といいます。web上で教科書的な資料がアップ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く