大洗漁港で採取されたオトヒメクラゲ。かさの下の触手が8本あるのが分かる=アクアワールド茨城県大洗水族館提供 茨城県大洗町の大洗漁港で2005年に初採取されたクラゲが新種だったことが判明した。6月にスイスの学術雑誌に論文が掲載され、新種の「オトヒメクラゲ」として認められた。17年前に初めて捕まえたアクアワールド県大洗水族館の飼育員、斎藤伸輔さん(50)は「一生に一度の経験で、本当にうれしい」と顔をほころばせた。 斎藤さんが不思議なクラゲを発見したのは05年9月、毎月恒例のクラゲの試験採取でのことだった。大きさは6ミリほど。観察してみると、触手に房のようなとげ入れを備え、ウラシマクラゲに似ていたが、触手の数は8本とウラシマクラゲの倍。不思議に思い、その後も同じクラゲを採取しては観察を続けた。