アーキテクトが見るものが形だとすれば、後者が見るものは時間である。形を表したものがモデルだということにすれば、時間を表したものはストーリー(物語、歴史)だといってもいいかもしれない。(本文より) 「アーキテクト」とは形を作る者の謂いだ、ということをこの連載の最初に話した。アーキテクトの立場からすれば、ソフトウェアとは何かの「形」のように見えているというわけだ。でももちろんそれ以外の見方もある。ソフトウェアはたとえ出来上がった後でも静かに固まってじっとしているわけではない。ああ、こんなソフトウェアがあったらなぁという顧客や開発者の思いから始まって、その思いを具体化し、動かしてみて、思ったようにはいかず、何度も作り直し、使っているうちにだんだんユーザーの手になじみながら、アップデートされていく、ソフトウェアの見え方もある。 アーキテクトが見るものが形だとすれば、後者が見るものは時間である。形を