原発はクリーンなエネルギー マイクロソフトのビル・ゲイツ会長は実務を引退し、その莫大な財産で設立した「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」による慈善事業に専念している。彼が援助の対象にしているのは主として発展途上国だが、これまではエイズなどの感染症の予防や治療の研究に寄付してきた。そのゲイツが最近、力を入れているのが原子力である。 5月初めに行なわれたWIREDビジネス会議では「福島第一原発の事故が起きても、原発は火力より安全だ」と講演を行なって、世界を驚かせた。これには根拠がある。たとえばOECD(経済協力開発機構)の調査によれば、死者が5人以上の重大事故はOECD諸国では、これまでに一度も起きていない(福島事故も放射線による死者はゼロ)。 原発事故による死者のほとんどはチェルノブイリ事故によるものだが、それも今のところ30人程度である。死者を発電量で割るとOECD諸国ではゼロで、途上国でもギガ
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