早稲田大学名誉教授 子安美知子 (こやす・みちこ) 東京大学教養学部教養学科卒、同大学院比較文学修士課程修了後、ドイツに留学。ドイツ文学専攻。2001年3月まで早稲田大学語学教育研究所教授。現在は早稲田大学名誉教授。主な著書に『ミュンヘンの小学生』(中央公論社)、『シュタイナー教育を考える』『“モモ”を読む─シュタイナーの世界観を地下水として』(以上、学陽書房)、『シュタイナー再発見の旅』(小学館)などがある。 ミヒャエル・エンデ(1929~1995)は『モモ』、『果てしない物語』など、数々のベストセラーを残した児童文学作家である。 彼の残した作品は、現代社会に潜む病巣を鋭くえぐる。とりわけ利潤の追求を旨とする経済システム、そしてその根本にある『お金』のあり方についての考え方には、構造不況にあえぐ日本の現状を再考するヒントがどこかに隠されているようでもある。 生前のインタビューでは、「パン