前回に引き続き、今回も顔認証の用語について解説していきます。顔認証に限らず、生体認証には2通りの利用形態があります。今回は、『1:1認証』『1:N認証』について説明していきます。これらは物理認証や知識認証にはない、生体認証特有の概念です。とても重要ですので知っておくとよいでしょう。 1:1認証 入出国審査は1:1認証の代表例です 1:1認証は、2つの顔写真が同一人物か否かを判定する認証方式です。英語では、顔認証の1:1認証方式のことを"face verification"と呼びます。入出国審査でパスポートとその提示者が同一人物かチェックする、といったシーンで行われるのが1:1認証です。 入出国審査の例で具体的に説明しましょう。今のパスポートにはICが組み込まれていて、その中に顔画像データが登録されています。入出国審査では、パスポートに登録されている顔画像と、その提示者が同一人物かどうかを顔
『この顔認証システムの顔認証の精度は○○%』なんていう宣伝を顔認証ベンダーはよくするようになりました。とくに、ニュース記事やブログで顔認証が取り上げられたとき、詳細な説明をすっ飛ばして『精度は○○%』と掲載する傾向があります。それもそのはずで、懇切丁寧に書いていたら紙面が足りませんから…。 さて、前回に引き続き、顔認証の用語について解説していきます。今回は、顔認証の性能を見る指標である『FAR』『FRR』『EER』について説明します。本シリーズで解説する中でも最重要の概念ですので、例を挙げながら丁寧に進めます。 認証失敗の要因 顔認証での認証失敗はゼロにはなりません 他の個人認証(物理認証・知識認証)と異なり、生体認証は認証失敗する場合もあるのが特徴です。認証失敗のパターンは大きく3種類に分けられます。一つ目は、登録失敗です。これは、顔認証システムに顔を登録しようとしたけどできなかった、と
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