Apple Music、Amazon Music、YouTube Musicなど、いまや音楽ストリーミングはGAFAも参入して顧客獲得に火花を散らすレッドオーシャン市場です。そんな厳しい競争環境のなか、業界シェアトップを独走しているのがスウェーデン発のSpotify Technology S.A.(以下、Spotify)です。 前回はそのSpotifyの財務状況を分析し、2008年のサービスローンチから続いていた営業赤字が2021年にようやく黒字化したこと(ただし当期純利益ではいまだ赤字)、原価率(原価は無料会員・有料会員を問わず発生する著作権使用料支払いなどで、Spotifyの原価率は約73%)が高いため利益が出にくいビジネスモデルであることが分かりました。 新規の有料会員であれば約1年3カ月、無料会員に至っては実に約38.8年も継続して利用してくれないかぎり、顧客1人あたりの獲得にかか
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