概要 近年、ソフトウェアの社会システムへの適用領域の拡大に伴い、ソフトウェア開発における信頼性、生産性向上に対するニーズは、ますます高まっています。これらのニーズに対応するためには、技術者の経験と勘に頼った方法ではなく、実際のプロジェクトデータに基づき、見積もりや開発計画策定、さらには開発プロセスの改善を行う定量的なプロジェクト管理が必要です。こうした状況の下、IPA 社会基盤センターでは、エンタプライズ分野のソフトウェア開発データを収集・分析し、その結果を開発プロジェクトの参考として、組織や企業が横断的に活用できるように取りまとめた「ソフトウェア開発データ白書(以下データ白書)」を、2005年から発行しています。 今回、その最新版である「ソフトウェア開発データ白書 2018-2019」を発行しました。過去14年間に収集したデータの経年推移を分析すると、「信頼性は向上するも、生産性は低下」