4月に入社したばかりの社員を9月末で退職に追い込む「新卒切り」に対して、新入社員が立ち上がりました。約1万人が働くコンピューター関連の人材派遣グループ(本社・東京都千代田区)では、8月末に退職勧奨を受けた新入社員の男女4人が一人でも入れる労働組合に加入し、団体交渉を始めました。(染矢ゆう子) 労働組合によると、同グループは「うちは無借金経営」「文系でも体育学部でもちゃんと教育するから大丈夫」と学生を安心させて、4月に約1300人という大量採用を行いました。ところが、直後から9月末までに、社員数を1600人削減するため「退職勧奨」を始めました。 グループ傘下のA社では、8月27、28の両日、27人の新入社員のうち、19人が会社に呼び出され、「退職願」を渡され、「拒否すればそれだけ倒産が早まる」からと書くよう強要されました。 「あまりにも突然で頭が真っ白になった」というS郎さん(22)=茨城県