文筆家・マンガ家の能町みね子(のうまち・みねこ)さんによる最新エッセイ『結婚の奴』(平凡社)が12月20日に発売されました。 “結婚のやつ”をめぐるモヤモヤとした気持ちを抱えながら、ゲイライターのサムソン高橋さんと暮らし始め、恋愛でも友情でもない2人の生活をつくるまでや、過去の恋愛や結婚への思いについて赤裸々に語った意欲作です。 恋愛や交際など一般的に“結婚へのプロセス”とされているものをすっ飛ばして「お互いの生活の効率性」を追求するために「結婚」した能町さんに話を聞きました。前後編。 カタカナ7文字の固有名詞に込められた仕掛け ——章のタイトルが全部カタカナの7文字なんですね。「ジェラートピケ」とか「エクストレイル」とか「ポプテピピック」とか……。 能町みね子さん(以下、能町):元々は「ウェブ平凡」で「結婚の追求と私的追究」という固いタイトルで連載していたんです。 最初の章タイトルは「ジ