同じ時代に生きているのがうれしくなるような人に 出会うことがあります。 そんな人たちの世界のおおもとは、 いったい何でできているのでしょうか。 幼少期から現在に至る足取りをうかがう 連載シリーズの第3弾にご登場くださるのは 演出家で作家の鴻上尚史さんです。 鴻上さんは「自分で考える力をつける」ことの重要性を 著作でくりかえしおっしゃっています。 インタビューは、ほぼ日の菅野がつとめます。 ── え(笑)、そんなことがあったんですか。 鴻上 ありました。 29歳ではじめて映画を撮ったときです。 演劇と映画って、 物語をつくるという点で似ていると思われがちだけど、 ぜんぜん違うんですよ。 いまでこそ外部交流で どんな業界の人もウェルカムな雰囲気がありますが、 当時はほんとうに職人さんの世界で。 ── 映画って、フィルムですよね。 鴻上 そう、35ミリです。 予算も1億円ぐらいかかる。 「やって