この理由からも、山下がジャニーズの中で“異色の存在”だったことがわかる。 ジャニーズ事務所はこれまで、「日本独自のアイドルを作ること」に専念してきた。ジャニーズアイドルの元祖である初代「ジャニーズ」には海外志向があったが、その後の「フォーリーブス」以降は、アイドルの地位を日本で確立することを最優先してきた。その方針は、1960年代からつい最近まで一貫している。 そのなかで、山下は「グループよりもソロ、国内よりも海外」という志向を隠さない珍しい存在だったのだ。まずは彼の経歴を振り返ろう。 滝沢秀明に憧れ、Jr.の2代目リーダーにも 1985年生まれの山下は、滝沢秀明(38)に憧れて1996年に小学5年生でジャニーズ事務所に入所した。1990年代後半は、ジャニーズJr.の人気が爆発した「Jr.黄金期」。山下はその1人として頭角をあらわし、2002年にはJr.の初代リーダーだった滝沢秀明から2代