芸能ムラに反旗翻したSMAP、能年玲奈、JYJ 近代化が遅れていた業界で今年起こった構造転換の深層を考える 小野登志郎 ノンフィクションライター 2016年は、SMAPが解散に至った騒動を見ればわかるように、芸能界がその構造を劇的な形で転換させていくことになる元年になるだろう。 ここで壊れていくのというものには様々なものがあるが、その中で特に注目すべきなのは、壊れつつあるのは芸能界の、本質的に〝ブラック〟な構造であるということだ。 芸能界や芸能事務所の全てが悪、悪徳事務所に支配されている、というつもりは毛頭ない。だが、芸能界の基本的な構造に問題がないとは言えない。 紀藤正樹弁護士はブログで、芸能人が事務所に束縛される現状のありかたについて、「芸能人の事務所縛りは、日本に、はびこる巨悪の一つであると思っています」と述べ、「労働基準法上も、独占禁止法上も、不正競争防止法上も、多くの法的問題をは