23歳で僕を産んだ母の写真です。 僕が高校生の頃に少しずつ体が動かせなくなる病気になって、去年亡くなりました。 そんな母に、どうしても伝えられなかったことがあります。 それが正解だったのかはわかりません。でも僕も今、毎日を全力で生きています。 最後まで頑張った母を、悲しませないためにも。 母は「脊髄小脳変性症」という病気を患っていました。 歩く時のふらつきや手の震えなどの症状が出て、体が思うように動かせなくなっていく難病です。 現在、全国に少なくとも2万7000人の患者がいると言われていますが、今も治療法は見つかっておらず、治す薬もまだありません。 母はこの病気で40歳ごろから体調を崩し、闘病が始まりました。 当時は母も、高校生だった僕も、この病気の深刻さがまだわかっていませんでした。 けれど、めまいがきつくなり体がふらついて洗濯物が干せなくなったりと、家事ができなくなっていく。次第に歩け