社員が入社する際にさまざまな契約を会社との間で取り交わします。文書で確実に取り交わすことで将来のトラブルの火種を極小化できるでしょう。今回は情報セキュリティの視点で、経営者が考慮すべき内容を解説します。 セキュリティに関わる犯罪や事故が多発 故意か過失かに関わらずセキュリティに関わる犯罪や事故が多発しています。その内容は業種や業態、文化、創業者の意思などが複雑に絡み合うため、すべて異なります。最近では企業本体に深刻な事態をもたらす傾向が強まりつつあるのも事実です。セキュリティの専門家としてこうした相談を日々受けていますが、特に企業役員会や顧問弁護士との打ち合わせでは、「なぜ、そんなことで悩んでいるのだろうか」という疑問を感じる時が少なくありません。 その主な理由の1つに、従業員が入社する際に取り交わす契約書や就業規則の不備が挙げられます。いざ犯罪や事故が発生すると、経営者は情報担当の役員や