岐阜県美濃加茂市の公園で、「ヤギさん除草隊」が8日、今年度の活動を始めた。昨年8月、ベトナムの元技能実習生らに2頭が盗まれ、食べられる事件が起きたが、市民に親しまれて定着してきている。 午前9時、約1・4ヘクタールの公園に約40頭のヤギが放たれると、一斉に草を食べ始めた。除草隊の活動は10月末までの予定だという。 同市とヤギの除草を事業化する同県高山市の農業生産法人「フルージック」が活動を始め、4年目。データを集めて除草効果などを科学的に検証しようと、2013年から岐阜大学との共同研究も始まった。 フルージック代表の渡辺祥二さん(44)は「盗まれたのはショックだったが、ベトナムの人たちも夢を持って日本に来ていたはず。事件に萎縮することなく、除草隊の活動を広げていきたい」と話した。(小林孝也)