旧日本海軍機のプロペラの一部とみられる金属製の断片が、東京都八王子市の民家に保管されていた。専門家によると、主に日中戦争で用いられた九六式艦上爆撃機のものである可能性がある。同機は部品なども含めて現存例が知られておらず、戦争の実態を伝える資料としての役割が期待される。(吉田拓海) 九六式艦上爆撃機 日本海軍が1936(昭和11)年から、空母や陸上基地で運用した2人乗りの爆撃機。主翼が上下に2枚ある複葉機で全長9.4メートル、最大時速309キロ。40年まで生産された。日中戦争では中国海軍の巡洋艦を急降下爆撃するなどした。