■新幹線で新鮮イカ ■取れたて水産物、東京へ 実証実験が本格化 新函館(仮称)への新幹線延伸が2015年度に迫る道南では、特産の鮮度がよい水産物を新幹線で大消費地の東京にすばやく運ぶ実証実験が本格化している。昨年12月12日、イカなどを都内の鮮魚店に運ぶ初の実験が行われ、記者も同行した。 午前5時。JR函館駅近くの魚市場では、実験を手がける北大大学院水産科学研究院(函館市)の本松敬一郎助教が函館産のイカや北斗産のホタテ、ホッキを仕入れていた。イカは市場で刺し身にし、ホタテとホッキは貝殻つきのまま保冷箱に詰めた。 本松助教はこれを携え、午前8時すぎに函館駅発の特急に乗車。新青森で東北新幹線に乗り継ぎ、午後2時すぎに東京駅に着くと、荷物はバイク便で都内の三つの鮮魚店に向かった。 午後3時、世田谷区の鮮魚店は夕食の食材を買い求める主婦らでにぎわっていた。届いたばかりのイカを手にした女性