食器の形や材質がさまざまでも、重ねて置かれていても、持ち上げて洗浄機に入れられるキッチンロボットを東京大IRT研究機構とパナソニックが開発した。人間の片腕に似た外観で、手はミトンのような形。手でつかもうとする際、食器が滑る程度を新触覚センサーで感知し、力の入れ具合を調節できるのが特徴。 パナソニックはこうした基礎技術を積み重ね、将来、介護が必要な高齢者世帯などで多様な家事をこなすロボットを家電として売り出すことを目指す。 東大の稲葉雅幸教授によると、触覚センサーは2ミリ四方のチップで、柔軟なゴムに埋め込み、手の内側に6カ所設置してある。チップ内には金属部品が3個あり、縦、横、上下方向に加わる力を感知する仕組み。手のひら部分には赤外線による距離測定や圧力感知のセンサーもある。食器や洗浄機の位置は上方に設置した小型カメラで把握する。 実演では、お盆の上にある白い茶わんと皿、透明なコップを