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2019年9月17日のブックマーク (4件)

  • 思想の言葉(『思想』2019年9月号) - 岩波書店

    啓蒙と霊性 小泉義之 一九六八年の学生運動は革命運動であった.それは七〇年を跨いで,労働運動へ波及する勢いを持っていたが,革命という出来事はついに起こらなかった.その原因は,運動内の自壊や転向に求められるのが常であるが,フーコーがそのコレージュ・ド・フランス講義録『刑罰の理論と制度』で強く示唆していたように,革命運動を阻止したのは,支配層による弾圧と抑圧であった.フーコーにとって,七〇年代初めは,革命運動に対する反動期であった. ただし,フーコーによるなら,反動期の支配の特質は,革命運動家を直接に弾圧するところにではなく,むしろ,強権的な弾圧を契機にして,革命運動周辺で蘇生していた反秩序的な有象無象,『狂気の歴史』で言うところの「非理性」の有象無象を一斉に抑圧するところにあった.まさにその抑圧を通して,司法的で刑法的なものは,道徳的な非難,道徳的な矯正,法と秩序の正義感覚と結び付いて,規律

    思想の言葉(『思想』2019年9月号) - 岩波書店
  • 「TOKYO 2021」の美術展がスタート。黒瀬陽平が提示するこの国の災害と祝祭

    「TOKYO 2021」の美術展がスタート。黒瀬陽平が提示するこの国の災害と祝祭建て替え前の戸田建設社ビル(東京・京橋)で開催されている、アーティストの藤元明の企画によるアートイベント「TOKYO 2021」。建築展に続き、9月14日からキュレーターに黒瀬陽平、会場設計に西澤徹夫を迎えた美術展が始まった。日の未来の展望を試みる美術展、そのハイライトをお届けする。 展示風景より、檜皮一彦《hiwadrome : type THE END spec5 CODE : invisible circus》(2019) 戸田建設社ビル(東京・京橋)を舞台にしたアートイベント「TOKYO 2021」。このイベントは、東京オリンピック・パラリンピック以降の日を考える機会として、アーティストの藤元明により企画されたもので、建築展と美術展から構成されている。 8月3日〜24日にかけて開催された建築展に

    「TOKYO 2021」の美術展がスタート。黒瀬陽平が提示するこの国の災害と祝祭
  • 百発百中の砲一門と百発一中の砲百門について計算してみる - 静かなる名辞

    はじめに 「百発百中の砲一門は百発一中の砲百門に勝る」という東郷平八郎のものとされる発言があります。 発言の真偽や是非、ましてや東郷や旧日海軍について何か述べようという訳ではありません。確率論的にどんな感じになるのかを考えてみようという試みです。 参考リンク AXION's Physical Laboratory -Analysis(No.001) contents page- スポンサーリンク 理論的な解析 問題設定 百発百中の砲一門と百発一中の砲百門が向かい合い、どちらかが全滅するまで同じ発射速度で撃ち合います。 私が一門の側の砲手なら即逃げる 百発百中の砲一門の側が圧倒的不利であることの直感的な説明は、以下の通りです。 簡単のためにターン制のゲームとして捉えます。1ターン目で、百発百中の砲は相手の砲を1減らします。一方、百発一中の砲百門の側は期待値は1門撃破。つまり運が悪ければ百発

    百発百中の砲一門と百発一中の砲百門について計算してみる - 静かなる名辞
  • 公共図書館の論点整理 田村 俊作編 小川 俊彦 編

    公共図書館はいまどのような状況にあり、いかなる課題に直面しているのか。社会資の充実を重視した時代は過ぎ、現在の日は公共支出の抑制を目指す流れにある。広範なトピックを図書館学に深く関わる多彩な論者が取り扱い、これまでの議論の経過を辿りながら、文化施設・文化資源としての公共図書館はどのようにあるべきかを探る。 はしがき 第一章 「無料貸屋」論[安井一徳] はじめに 1 「無料貸屋」論の経過 2 「無料貸屋」論の論点 3 なぜ議論はすれちがうのか 第二章 ビジネス支援サービス[田村俊作] はじめに 1 ビジネス支援サービスの展開 2 背景 3 論点 おわりに 第三章 図書館サービスへの課金[鈴木宏宗・渡邉斉志] はじめに 1 議論の経過 2 無料原則の背景 3 主要な論点 4 有料制をめぐる議論の構造 おわりに 第四章 司書職制度の限界[渡邉斉志] はじめに 1 専門性と専門職性 2