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ブックマーク / xtech.nikkei.com (64)

  • 奇跡のJava

    アプリケーションの最も基的な部分を支える開発基盤が大きく変わろうとしている。主役は「二つのJava」だ。Javaを基に、関数型という先進技術を導入した「Scala」。Scalaに触発されて関数型のアイデアを取り入れたJavaの次期版「Java 8」。この二つが互いに影響を及ぼしながら、来ならトレードオフの関係にある「高生産性」「高品質」を両立できる新たな基盤を実現しようとしている。三菱UFJフィナンシャル・グループのように利用を始めた企業も出てきた。情報システム部門として二つのJavaを生かさない手はない。 (進藤 智則) 記事は日経コンピュータ7月11日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。「特集」の全文は、日経BPストアの【無料】特別編集版(電子版)で、PCやスマートフォンにて、7月18日よりお読みいただけます。なお号のご購入はバ

    奇跡のJava
  • Javaの内部動作を可視化する「ENdoSnipe」、Acroquest TechnologyがOSSとして公開

    Acroquest Technologyは2013年7月11日、Javaシステムの内部動作を可視化・診断するソフトウエア「ENdoSnipe Ver.5.0」をオープンソースとして公開したと発表した。Ver.4まではプロプライエタリな製品だった。ダウンロード・サイトおよびGitHubのページからダウンロードできる。 新版の診断機能には、同社が提供するJavaシステムのトラブルシューティング・サービス「JaTS」での障害解析のノウハウを組み込んだという。アプリケーションの性能を監視する機能も追加した。従来版はEclipseプラグインとしてユーザーインタフェース(UI)を実現していたが、新版はWebベースのUIに変更されている。 診断機能では、メモリリークやハングアップリスク、非効率なデータベース・アクセスなどを検出する。プロファイラやデバッガとは異なり、問題が発生する具体的な理由まで指摘でき

    Javaの内部動作を可視化する「ENdoSnipe」、Acroquest TechnologyがOSSとして公開
  • 「ほこ×たて」対決の功罪、ロシア人ホワイトハッカーに裏側を聞いた

    なぜ、こうなった――フジテレビの人気番組「ほこ×たて」で2013年6月9日、ハッカーセキュリティ技術者が攻撃、防御の腕を競う珍しい企画があった。「どんなパソコンにも侵入する世界最強ハッカーVS絶対に情報を守るネットワークセキュリティー」という触れ込みである。 IT記者として、これを見ないという選択肢はない。何より、難解なハッキングの世界を、テレビというメディアがどのように料理し、分かりやすく紹介するのか、興味があったのだ。 結論からいうと、番組を視聴した後、何ともいえない違和感が残ってしまった。「『ほこ×たて』といえど、やはりハッキング勝負の映像化は難しかったのか…」と考え込んでしまった。 今回の「ほこ×たて」の事態は、日々セキュリティ関連の記事を書いている筆者にとっても、無縁ではいられない。防御側であるネットエージェントの説明、攻撃側である楽天所属のヴィシェゴロデツェフ・マラット氏への

    「ほこ×たて」対決の功罪、ロシア人ホワイトハッカーに裏側を聞いた
  • 「助けたい。でもできない」がIT職場の現実

    前回はIT人材1000人調査の結果を示した。今回は結果を細かく見ていこう。 “3大疾病”の2つ目の「疲弊・燃え尽き」型は名前の通りだ。回答を総合すると「システム構築プロジェクトが難航すると、幹部や上層部は『頑張れ』と現場に過剰な労働を強いるだけで、長時間残業が横行。『プロジェクトマネジメント力を強化して、収益が改善した』と言って喜んでいるのは経営層だけ。その裏で現場は疲弊し切っている」。こんなイメージである。 質問の「プロジェクトマネジメントの導入でスケジュールやコストの管理は厳しくなったものの、トラブルが発生した際の打開策は『長時間残業』であり、現場は疲弊し切っている」に対して66%が「はい」と回答した。 現場の社員が、整然と並べられたパソコンの前に座り、深夜までプログラミング─。こんな様子が浮かぶ。多くのIT組織が導入しているのは、科学的なプロジェクトマネジメントの技術ではなく、現場の

    「助けたい。でもできない」がIT職場の現実
  • [6]改善活動継続の可否は、会議の上手な運用にかかっている

    前回では改善活動の展開を自身だけでなく、部下や後輩などにも広げる方法を紹介しました。空間軸での効果の拡大を目指したわけです。最終回である今回は時間軸の観点、つまり将来にわたって効果を継続させることを目指していきます。それでは以下のチェックシートをやってみてください(図)。 改善の効果を定着させるためには、属人的な能力に頼り切りにしないための「仕組み」が非常に重要になります。以下では、まず仕組みが担う「役割」を最初に解説し、それから仕組みを作る際のポイントを具体的に伝えていきます。 「人が気をつける」というルールは御法度 「仕組み」の役割の1つ目は、人間の能力を補完し、常に100%の能力を出せる状態に近づけることです。人間は非常に高い能力を持っていますが、それを常に発揮できるわけではありません。その不確実な部分を仕組みで補うことで、より確実に成果を上げられるのです。 例えばトヨタ自動車の安全

    [6]改善活動継続の可否は、会議の上手な運用にかかっている
  • 第4回 UXデザイナーの育て方

    前回と前々回は、UX/UIデザインの具体例をご紹介致しました。今回は、自社でUX/UIデザインを行う際に、どのような素養(スキル)の人が適しているのか、また、どのように育てていけばよいのかを考えていきたいと思います。 デザイン×エンジニアリング×ビジネスの「交差点」 まず、どのような素養(スキル)の人がUX/UIデザイナーの適正があるのでしょうか。 私は、デザイン×エンジニアリング×ビジネスの「交差点」に立てる人だと考えています。なぜなら、UXデザインは、デザイナー、エンジニア、ビジネスマン(経営・マーケッター・営業・ユーザー)とコミュニケーションをとり、協力して問題解決していくことが必要なためです。互いの知見をオーバーラップすることで最高のユーザー体験を実現することが可能です。

    第4回 UXデザイナーの育て方
  • 第2回 UX/UIデザインのプロセスと具体例 -UX編-

    UXデザインとは、アプリケーションを利用するユーザーの体験をデザインにすることです。一方、UIデザインは、ユーザーの体験を豊にするためにアプリケーションの画面をデザインすることです。それぞれ必要とされるスキルが異なるため、ここではあえて分けてご紹介したいと思います。 今回は、UXデザインについて紹介します。

    第2回 UX/UIデザインのプロセスと具体例 -UX編-
  • 「2017年にBYOD普及期が到来」、野村総研がロードマップ

    野村総合研究所は、2013年5月21日、2018年度までのBYOD(私物デバイス活用)関連技術の進化と企業へのインパクトを予測した「ITロードマップ」をまとめた。2013~2014年度が「BYOD黎明期」、2015~2016年度が「BYOD発展期」で、2017年度以降に「BYOD普及期」を迎えると予測している。 野村総研では「日企業は、BYODはセキュリティリスクを高め、ガバナンスを低下させる恐れがあるとして積極的な活用を避ける傾向があった。しかし、今以上に生活者が普段利用するIT(情報技術)環境が多様化・高度化する時期を迎え、企業がそれらの利用を厳しく制限することは、時代の変化に乗り遅れるだけでなく、新しいビジネスアイデア創出の芽をそぐ可能性がある」とする。 そして「BYOは、『ITのコンシューマライゼーション』を象徴する現象であり、日企業もその流れを無視することはできない。さらに、

    「2017年にBYOD普及期が到来」、野村総研がロードマップ
  • 「数学的アルゴリズムに特許認めず」、Linuxに関するRackspaceへの訴えを米裁判所が却下

    米Red Hatは2013年2月28日(現地時間)、米Rackspaceが米Uniloc USAにより特許侵害で訴えられていた訴訟で、テキサス州東部地区の連邦裁判所が訴えを却下したと発表した。Uniloc USAは、Linux OSでの浮動小数点数の処理が同社の特許を侵害していると主張して、クラウドサービスベンダーであるRackspaceを訴えていた。米Red Hatは、RackspaceがRed Hat Enterprise Linuxを使用していることから、ユーザー企業への特許訴訟について法的支援を提供する制度に基づき弁護費用を負担していた。 Uniloc USAの特許は、浮動小数点数の処理においてオーバーフローやアンダーフローを処理する方法に関するもの。テキサス州東部地区の連邦裁判所は、最高裁の判例に基づき、数学的アルゴリズムに特許性を認めないとしてUniloc USAの申し立てを却

    「数学的アルゴリズムに特許認めず」、Linuxに関するRackspaceへの訴えを米裁判所が却下
  • “やればできる”オープンデータ---ある地方都市の取り組み

    「ここまでやっているのか」というのが正直な感想だ。もちろん、あきれているのではなく、ちょっとした衝撃、うれしい驚きを得たという感覚だ。 これは、2013年2月5日・6日の両日、東京・目黒で開催された「都道府県CIOフォーラム」の第10回春季会合で、福井県鯖江市の政策経営部情報総括監である牧田泰一氏の講演を聴講した際に感じたもの(写真1)。鯖江市はオープンデータを市の重要施策として掲げ、積極的な取り組みを進めてきた、日を代表する“オープンデータシティ”なのである。 オープンデータとは、統計情報などの各種行政データを、コンピュータで再利用可能な形式で公開することを指す(関連記事:広がる「オープンデータ」活用)。 政府より進んだ取り組みを推進 ちなみに同フォーラムは、全国47都道府県の情報化統括責任者(CIO)または情報化推進担当責任者(CIO補佐官、情報政策課長など)がメンバーとなり、日経B

    “やればできる”オープンデータ---ある地方都市の取り組み
  • 日本の家電が負け組になった本当のワケ

    昨年の震災、タイの洪水、それに続く超円高、欧州危機の状況下、日企業にとってあまりよい話は聞こえてきません。そのような中で、パナソニック、ソニー、シャープ等の大手企業の業績不振も相次いで伝えられています。それもどうも日のものづくりはダメになったとか、どうなっているのだというような論調が目立つように感じます。 ところがこれらの企業が属している電機業界が押し並べて業績が悪いわけでもないのです。電機大手の業績で明暗がくっきりと分かれています。例えば日立製作所は2012年3月期連結決算は純利益が2期連続で過去最高を更新しました。一方、ソニーはテレビ事業不振により同社として過去最大の最終赤字に陥っています。半導体関連でも、エルピーダの破綻やルネサスの不振も伝えられています。 勝ち組と負け組に大きく分かれています。そして、その背景にある共通項は何なのかを考えてみないと、今の状況は把握しづらいと思って

    日本の家電が負け組になった本当のワケ
  • 極小Linux「Tiny Core」新版、アプリ利用のメモリー消費を削減

    Team Tiny Coreは2012年11月1日(米国時間)、OSとアプリケーションをメモリー上で実行する軽量Linux「Tiny Core Linux」のバージョン4.7を公開した(写真1)。利用時のみアプリケーションをメモリーに展開するモードを強化。メモリー使用量の削減と起動の高速化を実現した。 従来のバージョン4.6では、必要なファイルをひとまとめにして管理できる新パッケージ管理機構「SCM」で、アプリケーションを起動するまでメモリーに読み込まない「OnDemand」モードを利用できなかった。今回のバージョン4.7では、SCMがOnDemandモードに対応。管理が煩雑な従来のパッケージ管理機構「tcz」と機能面で同等とした。 このほかにも、SCMパッケージの実行用コマンド「scm-run」、アプリケーションラウンチャー「wbar」へのOnDemandアイコンの自動登録機能などを追加

    極小Linux「Tiny Core」新版、アプリ利用のメモリー消費を削減
  • Node.jsの仕組みはWebアプリ開発者も知っておくべき

    インターネットのサービスは、アクセスしてきたユーザーを「待たせない」ことが大前提だ。「待たせない」サービスを実現するために、新しいインフラ技術が次々と登場している。例えばJavaScriptの実行基盤を構築するサーバー用ソフト「Node.js」もその一つ。大量の同時接続ユーザーに対して高速にレスポンスできる技術として、今、大きな注目を集めている。 Node.jsは、Webサーバー構築ソフト「Apache」やWebアプリケーションサーバー構築ソフト「Tomcat」などと置き換えて使う。ただし、単純に置き換えるだけで必ずレスポンスが高速になるわけではない。Node.jsが持つ来のパフォーマンスを引き出すには、実装するWebアプリケーションの開発に注意が求められる。 “ループ”を止めないアプリが不可欠 Apacheの場合、複数のスレッドを起動して並行処理することで、大量のアクセスに対応できるよ

    Node.jsの仕組みはWebアプリ開発者も知っておくべき
  • 関数型プログラミングは本当に難しいのか

    2012年9月初頭、東京・某所で開催された「函数プログラミングの集い 2012」というイベントに参加した。 このイベント、文字通り、「Haskell」や「Scala」「OCaml」「F#」「Erlang」といった関数型プログラミング言語に関するイベントなのだが、その午前中の講演を聞いて、筆者は少々面らった。 関数型プログラミング言語などの研究者である電気通信大学 准教授の中野圭介氏による講演だったのだが、同氏は講演が始まるや否や「これから『爆弾』を投下します」と前置きし、こう述べたのだ。 「『関数型言語』を使ってはいけない」と。 関数型プログラミングに関するイベントで、いきなり「使うな」という発言は、確かに衝撃的である。筆者だけかもしれないが、この発言の後、一瞬、会場が凍り付いたようにも見えた。一体、どういうことか。 実はこの発言、「使うな」という部分に重点があるのではなく、「関数型言語

    関数型プログラミングは本当に難しいのか
  • 沈みゆく「受託ソフト開発」

    「一から作る」「言われた通りに作る」という受託ソフト開発やシステムインテグレーション(SI)は、もはや時代遅れになりつつあるようだ。IT業界と主要各社の動静を追い続けているジャーナリストの田中克己氏は、繰り返し警鐘を鳴らしてきた。 同氏のコラム『田中克己の針路IT』から、変貌する受託ソフト開発市場や主要ベンダー各社の構造改革に関する記事をピックアップした。最新の記事『受託ソフト開発会社は、もう終わり!』の冒頭で触れている、「受託ソフト開発会社は生き残れない。当社だって、変わらなければ生き残れない」というNTTデータ山下徹社長の言葉が重く響く。 待ったなしの状況を迎えた受託ソフト開発 受託ソフト開発会社は、もう終わり! スルガ銀-IBM裁判から垣間見えた“SI時代の終焉” TISの構造改革から見える「受託ソフト産業の明日」 ソフト会社に明日はない? 日IT業界が「開放」を迫られるとき 成

    沈みゆく「受託ソフト開発」
  • 超上流のアンチパターン:ITpro

    システム開発プロジェクトの上流工程では、業務や要求の分析を通じてシステムが担うべき役割を定義していきます。ここで作成する成果物が、システム開発の起点となります。実際のプロジェクトで作成されている上流工程の成果物の中には、せっかく作ったのに使われなかったり、後工程になってから作り直したりと、品質面で問題のあるものも少なくありません。連載では、実際のシステム開発プロジェクトの上流工程で発生した問題に焦点をあて、その原因や対策をお伝えします。

    超上流のアンチパターン:ITpro
  • 「読み・書き・プログラミング」の時代が来る?

    1996年前後に生まれた今の中高生は、物心ついたときからスマートフォンやタブレット端末を身近に感じ使いこなす「スマホ世代」。中高生だからといって、あなどってはいけない。社会人顔負けのプログラミング技術を持つ人が何人もいる。 開発ツールが安く手に入るようになり、やる気さえあれば年齢に関係なく技術を磨ける環境が整っている。部活の感覚で成果を披露できる競技会(コンテスト)も増えてきた。IT業界にとって、彼らは10年後に戦力となるかもしれない貴重な宝だ。そんなすご腕の中高生やプログラミング技術を磨ける場を取材した。 詳しくは日経コンピュータ5月24日号の特集記事「驚異の『スマホ世代』10年後を支えるIT人材はこう育つ」をお読みいただきたいが、社会人とともに勉強会やプロジェクトをこなす中高生がいる。 灘高等学校に通う矢倉大夢君は高校1年生。パソコン研究部の部長を務めるが、活動の場は学校内にとどまらな

    「読み・書き・プログラミング」の時代が来る?
    nisemono_san
    nisemono_san 2012/05/30
    そろばんも広義の意味で計算補助機だからあんまり変わっていない(そういうことではない)。
  • WikiLeaks、民衆監視の実態を暴く「The Spy Files」プロジェクト開始

    内部告発サイトWikiLeaksは現地時間2011年12月1日、新たなプロジェクト「The Spy Files」を立ち上げた。民衆監視システム業界に関するデータを順次公開する。第1弾として287件のドキュメントをリリースした。 このプロジェクトの専用サイトによれば、民衆監視システム業界は技術先進国を拠とする契約事業者で構成されており、監視用装置やサービスを新興国や西側諸国の情報機関に販売している。買い手である軍や警察はひそかに民衆の電話を盗聴したり、コンピュータに入り込んだり、携帯電話からユーザーの位置を追跡したりしている。 The Spy Filesでは、160に及ぶ契約事業者の会社名と、どのような製品やサービス、システムが販売されているかが分かるようにする。リリースしたドキュメントには、各社のプレゼン資料、パンフレット、マニュアル、契約書、価格表などが含まれる。いずれも専用サイトから

    WikiLeaks、民衆監視の実態を暴く「The Spy Files」プロジェクト開始
    nisemono_san
    nisemono_san 2011/12/03
    まだやるのかよ!(褒め言葉)
  • 自分専用の“DropBox”を作れる ownCloud

    ジャンル:ストレージサーバー構築ソフト ライセンス:GNU AGPL version 3 作者:Frank Karlitschek氏 URL:http://ownCloud.org/ ownCloudは、クラウドサービスである「DropBox」のようなストレージ管理サーバーを構築するためのソフトである。SSLを使った暗号化通信に対応しているため、インターネット経由で利用することも可能だ。 オンラインストレージサービスを提供するサーバーを構築できる(写真1)。ファイルのアップロードやダウンロードは、基的にWebブラウザを使う。WebDAVにも対応しているので、ファイルマネージャ「Nautilus」からアクセスすることも可能だ。

    自分専用の“DropBox”を作れる ownCloud
  • 第12回 Haskellで学ぶ並列プログラミング(その3)並行プログラミングと並列処理

    これまで説明してきたGHCの並列化機能は,いずれもスレッドやプロセスのような並行実行の仕組みを抽象化の内側に隠ぺいしたものでした。しかし,このようにユーザーの目から詳細を隠してくれる特徴が,かえってわずらわしく思えることもあります。 GHCの並列化機能は,「ある一つの計算の処理速度を向上させる」という目的を直接的に反映したものです。このため,処理速度の向上以外の部分には,十分に手が届かないこともあります。例えば,グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)などを実現するための対話的なプログラムでは,「ある一つの計算の速度を向上させる」だけでは,プログラム全体の反応速度を思うように上げられません。プログラムをうまく制御して全体での速度向上を目指すことが重要だからです。しかし,これまで説明してきた並列化機能には,こうした制御を実現するのに必要なセマンティックス(意味論)は特に規定されていま

    第12回 Haskellで学ぶ並列プログラミング(その3)並行プログラミングと並列処理