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ブックマーク / nix-in-desertis.blog.jp (3)

  • nix in desertis:世界史用語集から消滅した用語ver.2019

    山川出版社の『世界史用語集』はほぼ毎年出版されているが,大規模な改編があった場合は改版,ミクロな改編しかなかった場合は増刷という使い分けをしている。ただし,正確に言えば改版は刷数をリセットして第1版に戻すということをやっているので,改版ではなく再出版になるのだが,まあそこは置いといて。改版になるのは学習指導要領が変わったタイミングになることが多いが,そうでなくともたまに改版している。ちなみに,第1刷のみタイトルが『世界史用語集』で,第2刷以降は『世界史用語集 改訂版』という書名になるという小ネタがある。書店では最新版以外が売っていることはまずないが,Amazon等で注文する際はタイトルと発行年をちゃんと見ないと無駄に古いものを買うことになるので注意が必要だ。たとえば現行の『世界史用語集』は2014年に刊行,『世界史用語集 改訂版』は2018年12月刊行である。 さて,その2018年12月に

  • nix in desertis:偉大なる画家十選

    そういうことやられると,追随したくなっちゃうでしょうが。ぶっちゃけて言えばいつもの「○○選」なんだが,基準が統一ではなくて,視点を変えていろいろ作ってみるからこそおもしろい。 つまりここでいう「偉大」ってのは,美術史への貢献度とか(西洋美術好きからの)人気の高さが重要なのであって,個人の主観を聞いてるわけではないわけだ。つまり,フリードリヒなんぞは私がどれだけ愛していても,端にも棒にも引っかかりはしない。むしろドイツ三人衆(デューラーとクレー)なんぞ誰も入らない。にもかかわらず,ある程度絞ったところだとその貢献度や人気を判断するのはあくまで主観であって,そこに間違いなく私情は入る。これはおもしろい。 今ぱっと候補考えたら20人くらい出てきた。さて,誰削ろうか。美術史というのは「点と点が無限に連なれば,普遍妥当的にそれは線である」という数学上の定義そのままなので,そこから点を抜き出して,「誰

  • nix in desertis:芸術定義議論の歴史的経緯(3)

    前回あえて書き落としたことから触れておく。それは18世紀の中葉に起きた出来事である,「美学」という学問の誕生である。してみると,美学とは哲学と美術史の間に立つ学問だと思われるが,その歴史は浅い。哲学は古代ギリシアから存在し,美術史の確立もどう新しく見ても16世紀後半のヴァザーリということになるだろう。もちろん,美学もさかのぼろうと思えばプラトンに到達できなくはないのであるが…… 美学という学問の創設者は一般にバウムガルテンというドイツ人とされるが,実はバウムガルテンに美学を作ったという意識はなかった。これには当時の学問分野の分け方に事情がある。すなわち,哲学は人間の理性や悟性を対象として扱うが,「感性」を対象にする学問は当時存在していなかった。そこでバウムガルテンは感性を研究する学問を創始した。そこで美を認識するのは感性であると定義し,バウムガルテンは感性は下位的な認識能力であり,哲学こそ

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