サンゴ礁の小さなギンポの仲間。サンゴ礁には体長5センチに満たない小魚が2800種以上生息している。その大半は、大きさも色鮮やかさもゼリービーンズのようだ。(PHOTOGRAPH BY STEVE DE NEEF, NAT GEO IMAGE COLLECTION) サンゴ礁について、古くから指摘されている謎がある。ごく限られた場所にしかなく、しかも、熱帯の海水は栄養分が乏しいのに、魚類全体の3分の1にも及ぶ魚種がサンゴ礁に暮らしている。その魚を食べている人間は数百万人に上る。いわば熱帯の海のオアシスであるサンゴ礁は、なぜこれほど豊かでいられるのだろうか。(参考記事:「動物大図鑑 サンゴ」) チャールズ・ダーウィンが最初にこのパラドックスに気づいて以来、科学者たちは答えを求めて奮闘してきた。そしてこのたび、カナダ、フランス、オーストラリア、米国の海洋科学者たちは、謎を解く新たなカギを見つけた