ミニ日記みたいなもんだな。 世の中の様子や暮らしぶり、当時の 女性が何を思いどんな風に生きたか。 気になるぜ! 『彼女の家計簿』原田 ひ香 (著) 光文社文庫あらすじ二歳半の娘・啓を育てるシングルマザー、里里のもとに一通の封筒が届いた。 中には五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿が数冊入っていた。 出費明細のほか、日記のように描かれていた文章を読んでいた里里は、加寿とは男と駆け落ちしたと言われている祖母のことではないか、と考える。 家計簿から見えてくる加寿の生き様、そして里里や彼女の母親は、そこから何を得ていくのか。 戦前の家計簿に書かれていたこと疎遠になっている母親から送られてきたのは古い家計簿でした。 加寿という人の夫の名は善吉。 それは母の実父、里里の祖父の名でした。 すると、これは家を出て男と駆け落ちし、心中したと親族の間で言われている祖母のことでは、と里里は思いあ