週刊ビッグコミックスピリッツ連載の「美味しんぼ」で、東京電力福島第一原発事故をめぐり、主人公が鼻血を出す描写があったことについて、安倍内閣の閣僚が13日午前の記者会見で相次いで批判したとのことである。この問題では福島の自民・民主も抗議声明を出している。 それにしても、「美味しんぼ」という1漫画に鼻血を書かれたくらいで、政治家から地方自治体までうろたえるほど福島の状況に自信がないというこの現状は根本的におかしいのではないかと思う。 そもそも冷静に考えて、読者が(科学の専門家ではない作者がかいた)漫画の内容を鵜呑にするのではないかと慌てふためくほうがおかしい。放射線のことは放射線専門家の言うことに耳を傾ければよいわけなのだから。もし科学について、科学の専門家が言うことよりも非専門家の書いた漫画のほうを信じるとしたら、それは病的な事態だ。 もっとも、こうした漫画のほうを重要視する人がいても、その