政府は下請け取引環境の改善に向け、年内をめどに「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)の一部を見直す。支払手形の期間短縮を促すなど、下請け業者への支払いルールを厳格化する。見直しは約50年ぶり。併せて親会社となる企業に、業種別に自主行動計画の策定を要請する。下請け企業が不利益を被ることがないように取引環境を改め、収益性の向上を後押ししつつ賃上げの環境整備を進める。 下請け取引の適正化に向けて、政府は「よりメリハリの効いた取り組みを官民一体となって進めていく」(世耕弘成経産相)と従来よりも強力に推進していく考え。このため経済産業省は、コスト負担の適正化などを盛り込んだ政策パッケージ「未来志向型の取引慣行に向けて(通称・世耕プラン)」を策定した。 下請法は不当な下請代金の値引き要請、支払期日の延期などを防止する法律。今回の見直しでは、同法で禁止する割引困難な手形に関する期間の定義を変更する。現在