東京電力福島第一原子力発電所1号機では、廃炉に向けて建屋を覆うカバーの解体を進めることになっていましたが、先月見つかった不具合の再発防止策に時間がかかるため、建屋カバーの解体はさらに1か月以上遅れる見通しになりました。 カバーを外すと建屋内を吹き上がる風で放射性物質を含む粉じんが飛び散るおそれがあるため、東京電力は建屋内の吹き抜けの部分をゴム製のシートで塞いでいましたが、解体作業を始める5日前にシートがずれているのが見つかり、作業を中断して原因を調べていました。 この問題について東京電力は11日の記者会見で、シートの上に大きいもので重さ3.5キロあるコンクリートのがれき3個が落ちていたうえ、粉じんが飛び散るのを防ぐために、がれきにまいた薬剤が50キロもたまっていたことを明らかにしたうえで、がれきや薬剤の重さでシートがずれたという見方を示しました。 東京電力は再発防止対策には今後1か月かかる