政権半年を採点 権力の中枢を長年取材してきた田崎史郎氏(奥は首相官邸)=2021年4月、東京・永田町【時事通信社】 「官邸の景色がようやく見えるようになってきた。総理になるつもりがなかったから準備もなくて総理になり、なった勢いでここまでやってきた」 菅義偉首相が政権3カ月を迎えた昨年12月26日夜、ある会合で吐露した。就任直後60~70%程度と高水準を誇った内閣支持率が、新型コロナウイルス感染拡大の直撃を受け、急降下したころだ。 この場にいた政治ジャーナリストの田崎史郎氏(70)は首相の弱点を「発信力の弱さ」と「参謀の不在」とみていた。その欠点は克服できたのか。衆院解散・総選挙を控えた政権半年の中間評価は―。田崎氏に聞いた。(時事通信政治部・首相官邸キャップ 大塚洋一) ◇ ◇ ◇ 《田崎氏は時事通信政治部出身で平河クラブ(自民党担当)キャップや解説委員長などを経て、テレビのコメン