【バンコク西尾英之】ミャンマー北東部シャン州で24日夜起きた強い地震は、同国国営メディアの報道によると同国内の死者が少なくとも74人、負傷者は111人に上った。死傷者はさらに増えるとみられるが、現場となったシャン州では政府軍と少数民族武装組織の軍事的緊張が続いており、被災者に支援の手が十分に届かない恐れがある。 震源のシャン州東部からの情報によると、山間部の集落で教会が崩落し約20人が生き埋めとなり、地元住民が生存者や遺体を捜索している。震源近くでは2階建て以上の建物がほとんど崩壊したとの情報もあり、かなりの数の住民が住居を失ったとみられる。 しかしシャン州では「北部シャン州軍」「ワ州連合軍」などの少数民族組織が、政権が求めた国境警備隊への編入を拒否し、昨年11月の総選挙後も政府軍との間で緊張が続いている。 政府は25日、最大都市ヤンゴンの医師に被災地入りを求めるなど被災者支援に乗り出す姿