調査会社である米Gartnerは近年,「ITコンシューマライゼーション(消費者先導型IT)」という概念を提唱している。コンピュータのハードウエアやソフトウエアの進化は,企業向け(エンタープラライズ)市場ではなく,消費者向け市場で起きているという主張だ。なぜGartnerがそのような主張を行っているのか,同社のリサーチ部門責任者であるPeter Sondergaard氏に話を聞いた(聞き手は中田敦=ITpro編集)。 Gartnerが「ITコンシューマライゼーション(関連記事:第2次インターネット革命の衝撃)」を言い出したのは,従来の「エンタープライズIT」に,進歩がもう見込めないと考えたからですか? そうではありません。われわれがITコンシューマライゼーションを言い出したのは,コンシューマ分野でハードウエアとソフトウエアのイノベーションが起きており,しかもコンシューマ分野のITがエンタープ