秋の日は釣瓶落とし、気忙しさと共に深まりゆく秋を実感する今日この頃です。 乾いた空気、ビルの谷間を吹き抜ける北風、見上げる空は青く高い、そんな東都の秋もいよいよ本格的な紅葉シーズンを迎えました。 今回から東京都内の名庭園を歩く撮る、写真散歩シリーズをお届けします。 六義園(東京都文京区本駒込) その第一回は国指定特別名勝、六義園。 ここは東京23区のなかで随一といってもいいほどの紅葉の名所です。 国指定特別名勝、六義園の歴史 歴史を遡ると江戸幕府五代将軍徳川綱吉の側用人・柳沢吉保が駒込の地にあった加賀藩の旧下屋敷跡地を徳川綱吉から与えられます。 柳沢吉保による作庭 その土地に和歌に造詣が深く、日本庭園の作庭にも意欲的であった柳沢吉保が自ら「六義園」を設計、指揮します。和歌に詠まれた景勝地や中国の故事にちなんだ美をイメージし、趣向を凝らした「見立て」の景観=八十八景を構築しようと作庭に励みま