軽ワゴン車で「らぶぼ~る」を営む石本さん たこ焼きを焼きながらも、楽しい会話は深夜まで続く 「おっ元気やった?」-ビルの谷間にともる赤ちょうちんを常連客らが囲む。今夜も大阪市中央区のオフィス街に小さなコミュニケーションの場が生まれる。たこ焼きをつまみに仕事や趣味、遊びとざっくばらんな会話が飛び交う。平日の曜日ごとに場所を変えて営業する「さすらいのたこ焼き屋台」が静かな人気を呼んでいる。(小島一彦) 軽ワゴン車で「オーガニックたこ焼き屋台らぶぼ~る」を営むのは大阪府箕面市新稲、石本久子さん(30)。大学卒業後、商社に勤めたが、「OLとして先が見える人生が嫌になって」数年で退社。旅好きで大学1年の夏、インドを一人旅した経験があり、2006年春、四国遍路の旅で80日間も野宿をした。たこ焼き屋台を始めたのはその年の冬だ。 低農薬栽培の国産小麦粉を使い、「安全な食材にこだわった。おいしいのはもちろん