NHKの籾井(もみい)勝人会長は1月25日の就任会見で、旧日本軍「慰安婦」問題に触れ「この問題はどこの国にもあった」「戦争地域、どこでもあったと思う」などと発言し、旧日本軍「慰安婦」の制度を正当化しました。果たして旧日本軍のような「慰安婦」制度が「どこの国にもあった」というのは事実でしょうか。 軍の「慰安所」管理関係資料で明らか 他国の軍隊でも、軍の周辺に女性を集め、「売春婦」が存在することはありますが、「軍が組織的・系統的に『慰安所』を管理していたとされるのは、第2次世界大戦下では旧日本軍とナチス・ドイツだけです」と指摘するのは「慰安婦」問題を調査研究してきた吉見義明・中央大学教授です。 旧日本軍「慰安婦」制度の場合、計画、業者選び、輸送、建設、管理など「すべての過程において日本軍が直接・間接的に管理していたことが、旧陸海軍や政府の関係資料で明らかになっている」と指摘します。 たとえば、