タグ

ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (8)

  • 制約を身につける - レジデント初期研修用資料

    「ここまでは得意ですが、ここから先はできません」という制約を持つ人が得意分野に熟達すると、その人は専門家と呼ばれるようになる。 「得意不得意こそありますが、私は基的になんでもやります」という人が全方向に頑張ると、その人は「熟達した使い走り」になってしまう。 制約は知恵を引き出す たとえば300文字程度の考えを文章化しようと思ったときに、Twitter はいい道具になる。簡単なサービスだからすぐに書けるし、つながった誰かの反応をもらうこともできる。何よりもTwiter には「140文字しか書けない」という制約があって、アイデアを文章化するときには、こうした制約が役に立つ。 アイデアを文章化するのに必要なのが300字なら、Twitter ではそれを2回に分けて書く必要がある。ベタ打ちしたアイデアを途中できるのはみっともないから、思いついた何かは必然的に、140字で語れるだけの大きさに分割され

    nomnel
    nomnel 2013/11/14
  • レジデント初期研修用資料 凄いのにそう見えない人

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 当に仕事ができる人というのは、一見すると何も仕事をしていない ように見えるのかもしれない。 できるほど透明になる 最近、ベテランの医事課のスタッフが一人、退職された。 「適当にやっておいて下さい」が通用した、数少ない人だった。 何か特別な資格を持っているとか、ものすごく大きなプロジェクトを成功させたとか、 そういう武勇伝みたいなものはなんにも無くて、淡々と医療事務をこなすだけの人。 でもすごい。仕事が快適。 事務仕事というのは複雑怪奇で、医者をやっている側からすればできれば近寄りたくない。 ああしたい、こうしたいという思いが医療者側にあっても、行政側にはその制度が無いとか、 それをやるためにはなにか特別な申請が必要とか。医療事務は、 そのあ

    nomnel
    nomnel 2013/11/10
  • グリーン車の効能 - レジデント初期研修用資料

    公平であることは大切だけれど、サービスを販売する側と受ける側とでは、「公平」の感覚は大きく異なってくる。 恐らくは「えこひいきせよ。その代わり屈するのではなく恩に着せろ」という立ち位置が、サービス業や、人間関係を円滑に回していく上での落とし所になってくる。横車を押す誰かに対して、グリーン車に相当する選択肢を用意することで、不快の機会を遠ざけることができるのだと思う。 岩手県議のこと 外来での待ち時間に憤った岩手県議のblog が閉鎖された。過去ログを掘れば掘るほど燃料が出てくる日記だったから、鎮火の手段としてはこれで正しいのだろうけれど、まだまだ燃えそうな気配は続く。 待ち時間が長いのは事実なのだろうけれど、自分たち病院の側から見ると、日記に書かれた県議の振る舞いは、炎上に見あった理不尽さに思える。逆に言うとこの人は、県議員という偉い立場の人なのに、どうして病院側に「俺を優遇せよ」と命じな

    nomnel
    nomnel 2013/06/15
  • 罵倒の運用について - レジデント初期研修用資料

    罵倒のようなやりかたにも使いかたがある。誰かを罵倒することで、その人の背中を強力に後押しするような効果を期待することもあるし、同じ罵倒のやりかたであっても、誰かを徹底的に否定してみせることで、その人から抵抗の意思を奪い去るような効果が期待できることもある。 海兵隊の教官は新兵を罵倒する 海兵隊訓練教官の罵倒を集めた記事を読んだ。 テレビ番組でときどき紹介される海兵隊の訓練風景は恐ろしいけれど、文章として罵倒の言葉だけを取り出すと、訓練教官をやっている人は、罵倒であっても相当に言葉を選んでいるのだろうなと思う。 訓練教官の罵倒は、読んでいて面白い。新兵に対して、何か「できなかった」ことを叱るのではなく、新兵ごとに到達点を仮想して、「やらなかった」ことを叱る。同じ「できない」を表現するにしても、結果を叱れば「お前は無能だ」というメッセージを送ることになる。できたはずの到達点を仮想して、そこに到

    nomnel
    nomnel 2013/05/02
  • オーダーについて - レジデント初期研修用資料

    上司の側から現場に出されるオーダーというものは、願望ではなく行動目標として記載されないといけない。 間違った文法に基づいて出されたオーダーは、責任を現場にかぶせ、上司を免責する効果がある。上司の側にはオーダーの文法を守る道理が生まれないから、「それは正しいオーダーではありません」というメッセージは、現場の側から伝えていかないと、職場の空気はだんだんと悪くなっていく。 願望と行動とは違う たとえば「床ずれの発症をゼロにしましょう。患者様のためです」という目標は、上司の単なる願望であって、オーダーとは違う。目標をどれだけ熱心に唱えたところで、「発症ゼロ」という目標を達成するための手段が示されない限り、それをオーダーとして受容してはいけない。 上司の唱える目標が、たとえば「今まで4時間おきだった体位交換を、今月からは1時間おきにします」であれば、これはオーダーであるといえる。通常勤務をこなしなが

    nomnel
    nomnel 2013/05/02
  • 悪い知識は大切 - レジデント初期研修用資料

    道徳は大切だけれど、道徳的な人間を生み出そうと思ったときに、道徳だけを教えたのでは片手落ちなのだと思う。道徳というものは、不道徳な「悪い知識」を土台にすることで、初めて堅固な力を持てる。 道徳の効用 理念や道徳というものは、「手続きに従えば簡単に扱える人間」を作る手段として役に立つ。 道徳を、道徳単体として「正しいものだ」と習った人は、道徳的に基づいて何かを促されると逆らえないし、よしんば法律に違反するようなことを命じられても、それが「道徳的なのだ」と強弁されると、高い可能性でそれに従ってくれる。 他人を陥れる方法や、欺瞞を運用して誰かに特定の振る舞いを強要する方法を教わった人は、人を操作するための手続きを見破ることができる。こういう知識を持った人は、運用された道徳から自由でいられて、結果としてたぶん、道徳や理念はどういうものが好ましいのか、自分の頭で考えられる。 どちらの人間がより好まし

  • 「書かれたルール」と「本当のルール」 - レジデント初期研修用資料

    ルールブックに書かれたやりかたと、そのゲームに勝つためのやりかたとはしばしば異なって、 ゲームはだから、「ルールを守る」のが好きな人と、「ゲームに勝つ」のが好きな人と、 たいていは2つの文化が衝突する。 「イヤーノート」という教科書 「がルールを書き換えた」先例がうちの業界にはあって、医学生ならたいてい誰もが持っていて、 医師ならたぶん10人が10人、そのを「クソだ」と断じる、「イヤーノート」という教科書がある。 医学部というのは医学を学ぶ場所だから、医学生の教科書というのは、 もちろん「医学」が体系的に、権威ある先生がたによって記述される。 教科書には、医師として知っていなくてはならないこと、診療に大切なことが中心に記載されて、 みんなそれを読んで勉強する。 ところが自分たちには「国家試験」というものがあって、これに合格しないことには、仕事が始まらない。 国家試験も試験である以上、「

    nomnel
    nomnel 2009/08/02
  • ルールを解説してほしい - レジデント初期研修用資料

    ニュース番組が、最近はもう政治一色で、自民党のやりかたがけしからんだとか、今こそ政権交代をだとか、 ニュースキャスターや、政治評論家の人は、どのチャンネルをつけても同じことばっかり繰り返す。 たとえば将棋番組の解説者みたいな、その状況を、素人目にも面白く解説してくれるような、 政治番組の世界にも「解説者」に相当する職種を用意して、「評論家」とは別に、「解説者」の 談話を報道する番組ができたら、ニュースは今まで以上に面白くなるような気がする。 政治というルール 政治家の人はもちろん、「国益」のために、「有権者の皆さん」に政策を考えるのがお仕事だけれど、 「政治というゲーム」には、もちろんいろんなルールがある。 政策を考えることだとか、地元の有権者に、自らの考えかたを分かりやすく説明することというのは、 あれは政治というゲームにおいては「技」に相当するものであって、ルールとは違う。たとえば政治

    nomnel
    nomnel 2009/07/05
  • 1