「日本の宇宙産業は、非常に危機的な状況にある」――宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、1月17日に開いた産学官連携シンポジウムでこう訴えた。国家予算頼みだった宇宙開発は、予算の減少に伴って縮小傾向に。歯止めをかけるには、宇宙開発に縁のなかった企業の参入や投資家からの資金援助が不可欠。ビジネスモデルの確立も急務だ。 同シンポジウムは、宇宙開発の産学官連携推進を目指してJAXAが主催しているもので、今回で3回目。宇宙飛行士の若田光一さんが出席したこともあり、六本木ヒルズ49階の会場はほぼ満員。定員の500人に対して800人もの申し込みがあったという。出席予定だったライブドアの堀江貴文社長は欠席した(関連記事参照)。 JAXA産学官連携部長の石塚淳氏によると、ロケットや衛星など宇宙機器産業は、ほとんどを国家予算でまかなっている状況だ。同市場の売上高は、1998年度は3789億円だったのが、200