名産の種なしブドウ「ピオーネ」を育てる武本哲雄さんの畑は葉や実まで全て浸水。出荷直前だったブドウは全て廃棄された(鳥越瑞絵撮影) 西日本豪雨では、農作物の産地が農地の冠水や土砂流入などで大きな打撃を受けた。西日本でとれた青果物の消費が多い関西では、猛暑の影響も相まって一部の野菜の卸売価格が昨年より4~5割程度高騰するなど影響が出始めている。岡山のモモやブドウ、愛媛のミカンなどの果物類も甚大な被害を受けており、供給量の減少が懸念される。 「影響は8月上旬まで続きそう」 「露地もの野菜の流通で特に影響が大きい。不足分は関西以東の産地で補っており、影響は8月上旬ごろまで続きそうだ」 大阪市中央卸売市場(同市)の卸売業者「大阪中央青果」によると、今月1~14日の野菜の卸売価格は、昨年と比べ、キュウリ1・5倍▽ピーマン1・4倍▽青ネギ1・4倍-など高騰。四国や九州の産地の被災に、猛暑が追い打ちを掛け