この記事の3つのポイント イーロン・マスクのスペースXのロケットが実験に成功 火星植民を目指す狂気の経営者の合理性 新自由主義の短い時間軸では不可能な目標へ突進する ロケットマニアには“目の正月” 2024年6月6日、米企業スペースXが、テキサス州ボカ・チカの同社打ち上げ基地「スターベース」から巨大ロケット「スターシップ」の4回目の試験打ち上げを行った。 同社はウェブ中継を行ったので、リアルタイムで見ていた方もそれなりにいたのではないだろうか。打ち上げが日本時間の午後9時50分で、夜中とか早朝ではなく、比較的見やすい時刻だった。もちろん私も見ていたのだが、圧巻としか形容のしようがなかった。 スターシップは直径9m、全高120m(ほぼ30階建てのビルに相当)、打ち上げ時重量4500トンという2段式巨大ロケットだ。日本の最新鋭ロケット「H3」は、直径5.2m、全高63m、打ち上げ時重量が最大5